こんにちは、「自己破産ドットコム」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。
日本で生活している外国人の中には、クレジットカードの利用や生活費の不足、事業の失敗などによって借金を抱え、返済が困難になってしまう方もいます。
そのような場合、「外国人でも日本で自己破産できるの?」「自己破産するとビザが更新できなくなる?」「永住権を取り消されるのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、外国人でも日本で自己破産することは可能です。また、自己破産したことだけを理由に、在留資格や永住権が取り消されることは原則としてありません。
ただし、在留資格の種類や経済状況によっては、更新や永住許可申請に間接的な影響が生じる可能性があります。
この記事では、外国人が日本で自己破産するための条件や、在留資格・永住権への影響、手続上の注意点について司法書士の久我山左近が詳しく解説いたします。
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外国人でも日本で自己破産は可能!永住権への影響は個別に確認しよう。


外国人でも日本で自己破産できる?
国籍に関係なく自己破産は可能
日本の破産法では、外国人であることを理由に自己破産を禁止していません。
破産法第4条では、外国人についても日本人と同様の地位を有すると定めています。
そのため、中国、韓国、台湾、フィリピン、ベトナム、ネパールなど、国籍に関係なく、日本の自己破産制度を利用できます。ただし、日本の裁判所に破産手続を申し立てるためには、日本国内に住所や財産があるなど、日本との一定の関係が必要です。
例えば、日本で働いている外国人が、消費者金融やクレジットカード会社から借り入れを行い、返済できなくなった場合には、日本の裁判所で自己破産を申し立てることができます。
自己破産するための条件は日本人と同じ
外国人が自己破産する場合も、基本的な条件は日本人と変わりません。
重要なのは、借金を継続的に返済できない「支払不能」の状態にあることです。
裁判所は、借金の総額だけでなく、収入や生活費、保有財産、返済状況などを総合的に判断します。
また、自己破産を申し立てただけで借金が免除されるわけではありません。原則として、裁判所から免責許可を受け、その決定が確定する必要があります。
外国人が自己破産すると在留資格はどうなる?
自己破産だけで在留資格は取り消されない
外国人が自己破産を検討する際、特に心配するのが在留資格への影響です。
しかし、自己破産したこと自体は、入管法で定められた在留資格の取消事由ではありません。
そのため、自己破産したという理由だけで、日本から強制送還されたり、在留資格を取り消されたりすることはありません。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で会社員として働いている外国人が自己破産しても、勤務を継続しているのであれば、自己破産だけを理由に在留資格を失うことはありません。
在留資格の更新には影響する?
自己破産したからといって、在留期間の更新が自動的に不許可になるわけではありません。
ただし、更新審査では、在留資格に応じた活動を行っているか、生活状況に問題がないかなどが確認されます。
例えば、自己破産に伴って失業した場合には、就労資格に対応する活動を継続できているかが問題になる可能性があります。また、家族滞在の場合には、扶養者の経済状況などが審査に影響することも考えられます。
つまり、自己破産そのものではなく、自己破産に伴う生活や就労状況の変化が、在留資格の更新に影響する可能性があるということです。
自己破産すると永住権は取り消される?
すでに永住権を取得している場合
永住者の在留資格を持っている外国人が自己破産しても、それだけで永住権を失うことはありません。
永住者は、原則として在留活動や在留期間に制限がないため、借金の返済が困難になったことだけを理由に永住資格が取り消されることはありません。ただし、永住者であっても、入管法に定められた取消事由や退去強制事由に該当する場合には、在留資格に影響することがあります。
特に、税金や社会保険料の納付状況は、自己破産とは別に注意すべき問題です。
これから永住権を申請する場合
これから永住許可を申請する外国人は、自己破産後の経済状況に注意が必要です。
永住許可の審査では、原則として次のような事項が重視されます。
- 素行が善良であること
- 独立して生計を営むための資産や技能があること
- 納税や社会保険料の支払いなど、公的義務を適切に履行していること
自己破産した履歴があるだけで、必ず永住許可が不許可になるわけではありません。
しかし、破産後も安定した収入がなく、生活を維持することが難しい場合には、独立生計要件を満たさないと判断される可能性があります。また、税金や年金保険料などを滞納している場合には、審査で問題になることがあります。
なお、日本人や永住者の配偶者など、一定の身分関係にある方には、一部の要件について例外があります。
永住許可を希望している場合は、自己破産の履歴だけでなく、破産後の収入や納税状況を整えることが重要です。
在留資格によって自己破産の影響は違う?
自己破産そのものは在留資格の取消事由ではありませんが、在留資格の種類によって注意すべき点は異なります。
就労系の在留資格
「技術・人文知識・国際業務」や「技能」「特定技能」などの在留資格では、就労活動を継続しているかが重要です。
自己破産後も勤務を継続しているのであれば、通常、自己破産自体が大きな問題になることはありません。
ただし、失業した場合や、在留資格に対応する活動を一定期間行っていない場合には、別途注意が必要です。
経営・管理の在留資格
「経営・管理」の在留資格で日本に滞在している外国人は、特に注意が必要です。
会社経営者が自己破産する場合、会社の倒産や事業の廃止を伴うことがあります。
その結果、経営活動を継続できなくなれば、在留資格の維持や更新に影響する可能性があります。
なお、経営者個人の自己破産と会社の破産は別の手続です。個人が自己破産したからといって、会社が自動的に破産するわけではありません。
日本人の配偶者等・永住者の配偶者等
これらの在留資格では、自己破産したこと自体が直接の取消事由になるわけではありません。
ただし、婚姻の実態や生活状況など、在留資格ごとの審査事項は引き続き確認されます。
外国人が自己破産する場合の注意点
① 海外にある財産も申告する必要がある
外国人が日本で自己破産する場合、母国にある財産についても注意が必要です。
例えば、母国の銀行口座にある預金、不動産、株式、保険なども、原則として裁判所への申告対象になります。
海外にある財産だからといって、申告しなくてもよいわけではありません。
財産を意図的に隠した場合には、免責が認められなかったり、破産犯罪として問題になったりする可能性があります。
② 母国で借りたお金も申告する
日本国内の金融機関からの借金だけでなく、母国の銀行や知人から借りたお金についても、原則として債権者一覧表に記載する必要があります。
ただし、日本の裁判所で免責許可を受けた場合でも、その効力が外国で認められるかどうかは、相手国の法律によって異なります。
日本で自己破産したからといって、海外での返済義務まで必ずなくなるとは限らない点に注意しましょう。
③ 税金や社会保険料は原則として免責されない
自己破産しても、税金や国民健康保険料などの公的な負担は、原則として免責されません。
また、永住許可申請では、公的義務を適切に履行しているかどうかが重要になります。
税金や社会保険料の支払いが難しい場合には、放置せず、自治体や年金事務所などに相談することが大切です。
④ 日本語が苦手でも申立ては可能
日本語が十分に話せない外国人でも、自己破産の申立ては可能です。
ただし、申立書類の作成や裁判所での説明など、手続は基本的に日本語で行われます。
必要に応じて通訳を利用するなど、本人が手続の内容を正確に理解できるようにすることが重要です。
自己破産すると母国に帰国できなくなる?
自己破産した外国人が、母国へ帰国すること自体は禁止されていません。
ただし、破産手続中は海外渡航に注意が必要です。
特に破産管財事件では、破産法第37条により、居住地を離れる際に裁判所の許可が必要となる場合があります。
一時帰国や長期間の海外滞在を予定している場合には、事前に担当の弁護士や破産管財人に相談しましょう。
また、自己破産手続が終了した後でも、日本への再入国には有効な在留資格や再入国許可など、入管法上の条件を満たす必要があります。
外国人の自己破産に関するよくある質問
Q. 自己破産すると強制送還されますか?
自己破産したことだけを理由に強制送還されることはありません。
ただし、不法滞在や一定の犯罪など、別の退去強制事由がある場合は別問題です。
Q. 自己破産すると永住権を取得できなくなりますか?
必ずしもそうではありません。
ただし、永住許可の審査では、安定した収入や納税状況などが確認されるため、自己破産後の経済状況によっては影響が生じる可能性があります。
Q. 自己破産すると母国の家族に知られますか?
日本の裁判所から母国の家族へ、自動的に自己破産の事実が通知される制度は通常ありません。
ただし、家族が借金の保証人になっている場合には、債権者から請求を受けることで知られる可能性があります。
Q. 外国人でも司法書士に自己破産を相談できますか?
外国人でも司法書士に自己破産について相談できます。
司法書士は、裁判所に提出する破産申立書類の作成などを行うことができます。
外国人でも日本で自己破産できる!在留資格や永住権への影響を正しく理解しよう
外国人であっても、日本に住所などがあり、支払不能の状態にある場合には、日本の裁判所で自己破産を申し立てることができます。また、自己破産したという理由だけで、在留資格が取り消されたり、永住権を失ったりすることは原則としてありません。
ただし、自己破産に伴って失業した場合や、経営している会社を廃業した場合には、在留資格の維持や更新に影響する可能性があります。
さらに、これから永住許可を申請する方は、自己破産後の収入や納税状況などにも注意が必要です。
借金の返済が難しくなった場合には、在留資格への影響を心配して問題を放置するのではなく、早めに司法書士や弁護士などの専門家へ相談しましょう。
自己破産は、外国人にとっても借金問題を解決し、日本での生活を立て直すための選択肢の一つです。
今回のブログ「外国人でも日本で自己破産できる?在留資格や永住権への影響を詳しく解説!」のテーマの解説は以上になります。
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それでは、司法書士の久我山左近でした!












