公務員が自己破産するとどうなる?職場に知られる?詳しく解説します。

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こんにちは、「自己破産ドットコム」のブログを執筆している司法書士の久我山左近です。

「公務員が自己破産したらクビになる?」
「自己破産したことが役所や勤務先に通知される?」
「共済組合から借金しているけれど、職場に知られず自己破産できる?」

公務員の方が自己破産を考えるとき、借金がなくなるかどうかと同じくらい気になるのが、「職場に知られてしまうのでは?」という問題でしょう。

結論からいうと、公務員でも自己破産することはできますし、自己破産したことだけを理由として当然に懲戒免職になるわけではありません。
また、通常の自己破産で裁判所から勤務先に「この職員が自己破産しました」と通知される仕組みでもありません。

ただし、公務員の場合には、「共済組合から借入している」「給与を差し押さえられている」「退職金見込額の資料を勤務先から取得する必要がある」などの事情から、職場に知られる可能性があります。

この記事では、公務員が自己破産すると仕事にどのような影響があるのか、職場に知られる可能性が高いケース・低いケースを司法書士の久我山左近がわかりやすく解説します。

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目次

「公務員が自己破産=職場に必ずバレる・クビになる」ではありません!

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公務員でも自己破産できる!

まず大前提として、公務員だから自己破産できないという法律はありません。
国家公務員でも地方公務員でも、借金の返済が困難になり、自己破産の要件を満たしていれば自己破産を申し立てることができます。

例えば、

  • 消費者金融からの借金
  • カードローン
  • クレジットカード
  • リボ払い
  • 銀行ローン
  • 共済組合からの借入
  • 奨学金
  • 個人間の借金

などを抱えて返済不能になった場合、公務員であっても自己破産を検討できます。

公務員が自己破産するとクビになる?

ここを心配する方は多いでしょう。

自己破産したという理由だけで、当然に公務員をクビになるわけではありません。

国家公務員法では、懲戒処分として「免職・停職・減給・戒告」が規定されています。しかし、自己破産したこと自体が、そのまま懲戒免職の事由として規定されているわけではありません。
地方公務員についても同様に、地方公務員法で懲戒処分ができる場合が定められています。

つまり、「自己破産した=公務員失格=即クビ」という仕組みではありません。
借金問題を抱えている公務員の方が、この点を誤解して自己破産を必要以上に避ける必要はないでしょう。

自己破産したことは職場に通知される?

原則として、裁判所が勤務先に対して、「○○さんが自己破産しました」とわざわざ通知する制度ではありません。

したがって、消費者金融や銀行、クレジットカード会社などからの借金だけで、給与差押えなどもないという状況なら、自己破産したことが職場へ直接通知される可能性は基本的に低いと考えられます。

ただし、公務員の場合は一般の会社員とは少し事情が異なります。特に注意したいのが共済組合からの借入です。

【○△×表】公務員の自己破産が職場にバレる危険度

職場に知られる可能性を簡単に整理すると、次のようになります。

状況職場バレの危険度理由
消費者金融だけから借りている○ 低い通常は勤務先への通知なし
銀行カードローンだけ○ 低い通常は勤務先への通知なし
クレジットカードの借金○ 低い通常は勤務先への通知なし
官報への掲載○ 低い一般的に日常的に確認する人は多くない
退職金資料を勤務先から取得△ 注意用途を聞かれる可能性がある
共済組合から借入がある× 高い共済組合が債権者になる
職場の互助会等から借入がある× 高い職場と関係する団体が債権者になる
給与がすでに差し押さえられている× 高い勤務先が第三債務者として関与する

※○でも「絶対に知られない」という意味ではありません。個別の勤務先・借入状況によって異なります。

一番注意したいのが「共済組合からの借金」

公務員特有の問題として重要なのが共済貸付です。

公務員の共済組合には、組合員向けの貸付制度が用意されている場合があります。

例えば、

普通貸付
住宅貸付
教育貸付
災害貸付

などです。

こうした共済組合からお金を借りている状態で自己破産する場合、基本的に「共済組合の借金だけ自己破産から外す」ということはできません。自己破産では原則としてすべての債権者を裁判所に申告する必要があるからです。
共済組合も債権者として手続きに関係することになるため、一般の消費者金融だけから借りているケースよりも、勤務先や関係部署に知られる可能性が高くなります。

給与天引きの共済貸付には特に注意

共済貸付では、毎月の返済金が給与から控除されているケースがあります。
このような場合、自己破産の手続きを開始して返済を停止すると、給与控除についても対応が必要になることがあります。

例えば今まで、

給与30万円

共済返済2万円を控除

28万円支給

となっていたものを、自己破産によって共済への返済を止める場合です。

給与事務と共済貸付が関連していると、勤務先側で何らかの事務処理が必要になる可能性があります。
そのため、共済貸付がある公務員については、「職場に絶対知られず自己破産したい」という希望を実現するのが難しい場合があります。

給与を差し押さえられると職場に知られる

自己破産そのものよりも職場に知られやすいのが、借金を長期間放置して給与を差し押さえられるケースです。

例えば、

借金を滞納

債権者から督促

裁判

判決等を取得される

給与差押え

という流れです。

給与を差し押さえる場合、勤務先は給与を支払う立場として手続きに関係します。そのため、この段階まで進めば、勤務先に借金問題を知られる可能性は非常に高くなります。「職場に知られたくないから自己破産を先延ばしにする」という判断が、かえって職場に知られるリスクを高めてしまうこともあるわけです。

官報から職場にバレる可能性は?

自己破産すると、破産手続開始決定や免責許可決定などが官報に掲載されます。

そのため、「職場の人が官報を見たらバレるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。確かに、可能性がゼロとはいえません。しかし、一般の職員について勤務先の人が毎日官報の破産情報を検索しているとは限りません。したがって、官報への掲載だけを理由に、「自己破産したら必ず職場にバレる」と考える必要はありません。

ただし、公的機関だから絶対に見つからないと保証できるものでもありませんので、「官報に掲載される」という事実自体は理解しておきましょう。

公務員の自己破産では退職金もチェックされる

公務員の自己破産でもう一つ重要なのが退職金です。

自己破産では、現在持っている現金や預貯金だけでなく、将来受け取る予定の退職金についても、一定の範囲で財産として評価される場合があります。そのため、自己破産を申し立てる際に、「現在退職した場合、退職金はいくらになるのか」を確認できる資料の提出を求められることがあります。

公務員は勤続年数が長くなるほど退職金見込額が大きくなるケースがあるため、自己破産では重要な確認項目になります。

退職金証明書をもらうと職場に怪しまれる?

ここも職場バレを心配する方が多いポイントです。

勤務先に、「退職金見込額証明書を発行してください」と依頼すると、「どうして必要なの?」と聞かれる可能性があります。ただし、自己破産で必要な退職金額については、必ずしも「自己破産に使います」と勤務先へ説明しなければ確認できないとは限りません。

給与規程や退職手当規程などから金額を計算できる場合や、他の資料で代用できる場合もあります。

どのような資料が必要になるかは裁判所によって異なる可能性があるため、申立てを依頼する専門家に確認してから勤務先へ証明書を請求するといいでしょう。

警察官・消防士・教員でも自己破産できる?

基本的には可能です。

例えば、

警察官
消防士
公立学校の教員
市役所職員
県庁職員
国家公務員

などであっても、自己破産そのものが一律に禁止されているわけではありません。

また、「警察官だから自己破産すると必ず懲戒免職」「教師だから自己破産すると教壇に立てなくなる」という一般的なルールがあるわけでもありません。

ただし、借金を作った原因や、その過程で職務上の問題・違法行為などがあれば、それは自己破産とは別の問題として扱われる可能性があります。

重要なのは、「借金があること」「自己破産すること」と「職務上の非行」を分けて考えることです。

自己破産すると給料は全部取られる?

「自己破産したら毎月の給料まで全部取られるのでは?」と心配する方もいます。

基本的に、自己破産したからといって、その後働いて得る給料をすべて破産管財人へ渡し続ける制度ではありません。自己破産では、原則として破産手続開始時に所有している財産が問題になります。破産手続開始後に働いて得た給料は、原則として破産者が生活のために使うことができます。

つまり、公務員の場合も、

自己破産

公務員として勤務を継続

毎月給与を受け取って生活を再建する

ということは可能です。

公務員が職場に知られず自己破産するために確認したいこと

自己破産を検討しているなら、まず次の項目を整理してみましょう。

①共済組合から借りていないか

給与明細などを確認してください。

②職場の互助会などから借りていないか

勤務先に関係する団体からの借入も確認しましょう。

③給与差押えになる前の状態か

長期間滞納している場合は、早めの対応が重要です。

④退職金の金額を確認できる資料があるか

勤務先に証明書を請求しなくても確認できる可能性があります。

⑤借金の総額と債権者を整理する

消費者金融、銀行、クレジットカード、共済など、すべての借入先を書き出してみましょう。

この5つを確認すると、職場に知られる可能性をある程度判断しやすくなります。

職場にバレたくないから借金を放置するのは危険!

公務員の方に特に注意してほしいのが、「自己破産すると職場にバレそうだから、もう少し借金を放置しよう」という判断です。

借金を放置している間にも遅延損害金が発生する可能性があり、状況によっては訴訟や給与差押えへ進むことがあります。そして給与差押えになれば、むしろ勤務先に知られる可能性は高くなります。

借金問題は、「職場にバレるのが怖いから何もしない」のではなく、「どうすれば職場に知られる可能性を抑えながら解決できるのか」という視点で考えることが重要です。

まとめ|公務員でも自己破産できる!ただし共済貸付には注意

公務員だからといって自己破産できないわけではありません。
また、自己破産したという事実だけで当然に懲戒免職になるわけでもありません。

一般の消費者金融や銀行、クレジットカード会社からの借金しかなく、給与差押えなどもなければ、勤務先に自己破産が直接通知される仕組みではありません。

一方で、公務員の場合に特に注意したいのが、「共済組合からの借入」です。
共済組合が債権者になっている場合には、自己破産手続によって共済組合に知られることになるため、そこから職場の担当部署などに知られる可能性が高くなります。
また、給与差押えや退職金関係の資料取得などから、勤務先に借金問題を知られるケースも考えられます。

したがって、公務員が自己破産を検討するときは、「自己破産するとクビになるのでは?」と必要以上に恐れるのではなく、「共済貸付があるか」「給与差押えの可能性があるか」「退職金資料をどう準備するか」を確認することが大切です。
借金を放置して給与を差し押さえられてから対応するよりも、早い段階で現在の債務状況を整理し、自分に合った解決方法を検討しましょう。

今回のブログ「公務員が自己破産するとどうなる?職場に知られる?詳しく解説します。」のテーマの解説は以上になります。

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カワウソ竹千代

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久我山左近

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