給料や財産の差し押さえと自己破産の関係とは?対処法を詳しく解説!

自己破産ドットコム

こんにちは、「自己破産ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。

借金の返済を滞納し続けていると、業者から借金の残額を一括で請求されます。一括請求されると返済はさらに難しくなりますので、さらに放置しておくと今度は裁判所から書類が届きます。ここまで来て慌てて、給料や財産が差し押さえられてしまうのではないかと不安になり、当事務所にご相談をされる方も少なくありません。

今回の自己破産ドットコムのコラムでは、給料や財産の差し押さえと自己破産の関係について、また自己破産での差し押さえの対処法について司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。

今回の記事は借金で悩んでいる方にとって、とても有益な内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。

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目次

自己破産での差し押さえの取り扱いについて司法書士が解説します!

司法書士法人ホワイトリーガル
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借金の返済を滞納し始めると、給料を差し押さえられると会社にも借金がバレるかもしれない!こんな不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、借金について給料の差し押さえが始まってしまっても、裁判所での自己破産の手続きが始まれば差押えをストップすることができますし、差し押さえを受けるよりも前に自己破産の手続きを始めれば、そもそも給料の差し押さえを受けずにすむ可能性も高くなります。

今回のコラムでは、給料や財産の差し押さえと自己破産の関係について、また自己破産での差し押さえの対処法について司法書士の久我山左近がわかりやすく解説いたします。

給料の差し押さえを受けるとどうなるのでしょうか?

給料の差し押さえを受けると、どのようなことが起こるのかを解説いたします。

給料を全額受け取れなくなるわけではありません。

給料を差し押さえされると、全額受け取れなくなると不安に思われている方が時々いらっしゃますが、たとえ借金の滞納が原因で給料が差し押さえとなっても、給料の全額が差し押さえられてしまうわけではありません。給料の差し押さえは原則として完済まで続きますが、今後の生活のためにも法律上の上限があります。

月々の給料だけでなく、ボーナスや退職金も差し押さえの対象となります。差し押さえが可能なのは、原則として手取り額の4分の1までです。ただし、月給やボーナスについては手取り額が44万円を超えている場合には、33万円を超える部分のすべてを差し押さえることができます。

例を挙げれば、手取り額が32万円であった場合は8万円が差し押さえの上限で、ボーナスの手取りが50万円であった場合には、33万円を超過している17万円が差し押さえの上限となります。

会社に借金があることがバレてしまいます。

給料の差し押さえとなると、債権者から勤務先の会社に対して直接取り立てが行われます。

  • 会社に借金があることがバレてしまいます。
  • 差し押さえで会社に余計な作業が増えます。

債権者は会社から直接取り立てを行うので、消費者金融からの給料の差し押さえで、うちの社員は借金問題を抱えているということが会社に伝わることとなります。また、差し押さえの分の金額を債権者に支払い、差し引いた金額を社員に支払うこととなるため、給料の支払いに関して会社に手間をかけることになります。

基本的に会社をクビになることはありません

借金についてバレただけでなく、給料の差し押さえで手間をかけたら会社をクビになってしまうと不安になる方がいらっしゃいますが、借金や給料の差し押さえを原因に会社を解雇することは法的に認められません。会社を解雇するためには、労働契約を継続することが困難な事情がある場合(普通解雇)か、労働者が極めて悪質な規律違反や非行を行ったといえる場合(懲戒解雇)である必要があります。

借金をしていることは、あくまで私生活上のことですので、会社での勤務に問題がなければ、会社を解雇する理由となることはありません。

給料の差し押さえがされても自己破産の手続きでストップできます

給料の差し押さえが始まってしまうと、毎月の収入が減少してお金のやり繰りが一層難しくなってしまいます。返済が困難なほどの借金を抱えている場合には、自己破産の手続きによって給料の差し押さえをストップすることができます。

裁判所での自己破産の手続きの進め方には「管財事件」と「同時廃止事件」の2種類があり、それぞれで給料の差し押さえがストップするタイミングと給与を満額で受け取れるようになるタイミングが異なります。

自己破産の手続の流れ

裁判所における自己破産の手続きは、債務者が自己破産の申し立てを行い、裁判所が支払不能であると判断すると、原則として自己破産の手続き開始決定が出されます。基本的に一定以上の財産があれば債権者への配当などで処分されます。

その後の借金が免除される免責手続きでは、配当をしても残っている負債について、すべて支払いを免除してよいかの判断がなされます。無事に免責許可決定が出れば、一部の税金などを除くすべての借金についての支払いから解放されることとなります。

管財事件の場合

管財事件は、ある程度以上の財産を所有している場合の自己破産の手続きです。管財事件の場合は、原則として「破産手続き開始決定」のタイミングで給与を満額受け取れるようになります。これは、破産手続き開始決定によって、それまでの差押えが効力を失うためです。

同時廃止事件の場合

同時廃止事件は、ほとんど財産を所有していない場合の簡易的な自己破産の手続きです。同時廃止事件の場合は、給料を満額受け取れるようになるタイミングが管財事件とは異なります。

同時廃止事件の場合は、破産手続き開始決定が出た時点では、まだ満額の給与を受け取れるようにはなりませんが、この段階で差し押さえは「中止」されます。そこで、本来は差し押さえられるはずだった部分のお金は、債権者に渡されることなく、以下のいずれかの形でプールされることになります。

  • 勤務先の会社が社内で保管しておく
  • 勤務先の会社が「供託所」というところに預けておく

その後、免責許可決定が無事に確定したタイミングで、満額の給与とそれまでプールされていた分の金額を受け取れることになります。ただし、債権者により差し押えられた給料は、管財人が取り戻して破産財団に組み入れる必要のあるものとして扱われることがありますので、給料の差し押さえがされている場合には、同時廃止事件として進めていくことが難しい場合がありますので注意が必要です。

早期に自己破産の手続きを始めれば給料の差し押さえを回避できる可能性も!

ここまでは、自己破産の手続きによって給料の差し押さえを解除できることについて解説いたしました。しかし、給料の差し押さえは受けずに済むのであれば、それが一番いいということになります。給料の差し押さえを受けるよりも前の段階で自己破産の手続きを始めれば、給料の差し押さえを回避できる可能性があります。

まず、裁判所への自己破産の申し立ての準備が滞りなく進んでいる限り、給料の差し押さえなどの手続きを一旦ストップする金融機関が多くあること、また破産手続き開始決定が出ると給料の差し押さえも基本的にできなくなるという理由からになります。

ご自身の借金が返済できないと感じたら、早期に自己破産の手続きを始めることによって、ご自身の給料の差し押さえを回避できる可能性があります。

どうでしょうか、今回のコラム「給料や財産の差し押さえと自己破産の関係とは?対処法を詳しく解説!」のテーマの解説は以上になります。

当コラムを運営する「自己破産ドットコム」では、借金のお悩みに関する無料相談だけでなく、今の月々の返済額がどれぐらい減額減るのかの借金減額無料診断を受け付けています。ぜひ、お気軽に当サイトの無料相談を利用して借金問題を解決していただきたいと思います。

それでは、久我山左近でした。

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