こんにちは、「自己破産ドットコム」のコラムを執筆している司法書士の久我山左近です。
カワウソ竹千代亡くなった人に多くの借金があった場合は相続放棄をするのが普通だけど、相続した後に自己破産することもできるの？
久我山左近もちろん、相続した後に自己破産をすることは可能なんじゃ！
カワウソ竹千代なるほど、じゃあ自己破産の手続き中に相続があったらどうなるのかな？いろいろ考えられるよね！
久我山左近そうじゃな！今回の記事では、自己破産と相続の関係について、司法書士の久我山左近が詳しく解説するぞ！
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相続と自己破産の手続きの関係について詳しく解説いたします！
亡くなった人の借金は自己破産できる？
カワウソ竹千代相続で、亡くなった人に借金がある場合の解決には、まず相続放棄が１番いいんだよね？
久我山左近もちろん、相続放棄がベストな解決方法じゃな！ただし、相続放棄には３ヶ月の期限があるから注意が必要なんじゃ！
カワウソ竹千代じゃあ、相続放棄の期限の３ヶ月を過ぎちゃったら自己破産を考える必要があるってこと？
久我山左近特別な事情があれば期間を延ばすことが可能じゃが、基本的に３ヶ月の期間を超えてしまうと相続放棄が出来なくなるんじゃ！
家族が亡くなった際に発生するのが相続になりますが、相続で得られるのはプラスの財産だけじゃなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐことになります。
借金の方が多い場合の相続だと、相続放棄の手続きをすることで、プラスの財産とマイナスの借金の一切を相続しないことができますので、借金が多い場合の相続では相続放棄の手続きが取られることになります。
ただし、相続放棄は「家族が亡くなったのを知った時から3ヶ月以内」に家庭裁判所に手続きを申し立てる必要があります。
時効の援用という解決策もあります。
カワウソ竹千代相続放棄が出来なかった時に自己破産が可能だということはわかったけど、他にも解決方法ってないの？
久我山左近もし、亡くなった人が５年以上返済をしていなければ消滅時効の援用という解決方法があるんじゃ！
相続放棄の手続きの期限が過ぎてしまって、さらに消滅時効の援用が出来なければ、自己破産の手続きを選択することになります。
カワウソ竹千代借金を相続した場合は、自己破産しなければならないのはわかったけど、やっぱりデメリットがあるでしょ？
久我山左近自己破産のメリットは借金がなくなることじゃが、自己破産の１番のデメリットは自分の財産が処分されてしまうことなんじゃ！
自己破産の１番のデメリットは、ご自身に20万円以上の価値がある財産（不動産、自動車、保険の解約返戻金など）がある場合は、処分されて各債権者に分配されます。
これは、相続財産に適用されるだけでなく、ご自身が貯めた預貯金、不動産、自動車、生命保険なども処分の対象になりますので、やはり亡くなった方に借金がある場合は、自己破産ではなく相続放棄がベストな選択になります。
また、自己破産後は信用情報機関に事故情報が登録されますので、約５年程度は新たなローンやクレジットカードの利用は難しくなります。
相続人であるご自身に財産がまったくなければ、大きな問題ではないかもしれませんが、亡くなった人の借金を相続したために、ご自身の財産が処分の対象になるのは、まったく納得できないことだと思います。
また、自己破産は税金や年金に関しては免除されませんので、税金や年金の未払いを相続した場合は自己破産しても免除されません。
それに対して相続放棄であれば、亡くなった方の税金や年金もその義務を引き継ぐ必要はありません。
何度も繰り返しになりますが、相続放棄が可能であれば、とにかく相続放棄がベストな選択になります。
カワウソ竹千代可能であれば相続放棄で解決するのがいいということだね？
久我山左近そうじゃな！完全に相続放棄が出来ない状況になって、初めて自己破産を検討することになるんじゃ！
カワウソ竹千代じゃあ、相続放棄が出来なくなって、それでも自分の財産を処分したくない場合に他の方法ってないのかな？
久我山左近相続で借金を引き継いでも、自分の財産を残したい場合は、自己破産ではなく、相続した借金を任意整理するという方法があるんじゃ！
任意整理の手続きでは、自己破産と違って財産を処分されることはありません。
また、自己破産はすべての借金が対象になりますが、任意整理では整理する借金を選択できますので、自動車ローンや保証人が付いた借金を除いて、その他の借金だけを整理することが可能です。
ただし、任意整理の手続きでは自己破産のように借金自体がなくなるわけではなく、原則として元金を利息なしで分割で返済する必要がありますので、借金の総額が大きい場合には月々の返済額も大きくなり、任意整理の手続きを行なっても解決が難しいケースもあります。
相続と自己破産の関係を詳しく解説します。
カワウソ竹千代まず１つ目の疑問なんだけど、自己破産の手続き中に相続があった場合はどうなるのかな？
久我山左近例えば、自己破産の申し立て前に大きな遺産を相続した場合は、自己破産自体ができなくなる可能性があるんじゃ！
カワウソ竹千代高額な遺産を相続したら、その相続財産で借金を支払えばいいってことになるの？
久我山左近そうなんじゃ！支払い能力がないから自己破産なので、借金の返済が可能になったら、自己破産自体が出来なくなるということじゃ！
カワウソ竹千代じゃあ、自己破産の申し立て後であれば、その相続財産は処分しなくてもいいのかな？
久我山左近そうじゃな！自己破産の申し立て後であれば、その後に相続した遺産は、ぜんぶ自分の財産になるんじゃ！
カワウソ竹千代あらら、自己破産の申し立て前と後じゃあ、相続財産の取り扱いが全然変わっちゃうんだね！
自己破産の手続き中の相続の注意点を詳しく解説
カワウソ竹千代じゃあ、ここからは自己破産の手続き中に相続が起きた時の注意点を教えて欲しいな！
久我山左近了解じゃ！いくつか注意点があるので、ここからは詳しく解説するぞ！
まず、１番大きな注意点は、自己破産自体が出来なくなる可能性があるということで、相続財産に価値がある場合には、その財産で返済をすれば良くなりますので、自己破産自体が出来なくなります。
次に、自己破産がまったく出来ないというケースではありませんが、相続財産に不動産などが含まれている場合には、裁判所から破産管財人が選出されて、その破産管財人の監督のもとで、その相続財産をどうするかという手続きが進められます。
なお、遺産分割協議自体は相続人全員で行うものなのですが、もし自己破産の手続き開始決定前に相続が発生した場合は、破産管財人が法定相続人に代わって遺産分割協議に参加することになります。
カワウソ竹千代じゃあ、自己破産の申し立て前に、遺産を他の相続人に渡しちゃえばいいんじゃないの？
久我山左近そではダメじゃ！自己破産では、自分の財産を隠すような不正行為をすると、その自己破産自体が認められなくなるんじゃ！
例を挙げますと、相続人が兄と弟のケースで、弟が自己破産を申し立てる場合に、相続した不動産を兄名義に変えることは財産を隠すような行為として、弟の自己破産自体が認められなくなるということです。
自己破産してる人が亡くなったら相続はどうなる？
カワウソ竹千代逆に、自己破産の手続きをしてる人が亡くなった場合には、その借金や相続はどうなるのかな？
久我山左近まず、自己破産の開始決定前に申立人はなくなった場合は、自己破産はそこで終了になるんじゃ！
カワウソ竹千代じゃあ、借金はそのままになるの？
久我山左近そうなんじゃ！借金はそのままで、普通の相続の手続きになるんじゃ！
カワウソ竹千代自己破産の開始決定後に亡くなった場合はどうなるの？
久我山左近その場合は、破産手続きで換金や分配までの手続きが行われ、その後の免責はされないで手続きが終わることになるんじゃ！
カワウソ竹千代じゃあ、結局は自己破産の手続き中に亡くなってしまうと、借金の免除はされないんだね？
久我山左近どちらにしろ自己破産の申し立てをしているぐらいだから、もし相続人であれば、速やかに相続放棄の手続きをする方がいいぞ！
自己破産の手続き中に申立人が亡くなってしまった場合には、借金の免除はされませんので、どちらにしろ借金は相続人に引き継がれます。
まあ、自己破産の手続きをするぐらいですから、最初から大きな遺産があるとは考えられませんし、自己破産の手続き中に申立人が亡くなってしまうと、自己破産の手続き後も借金が残ってしまいますので、どちらにしろ相続人であれば速やかな相続放棄の手続きがベストな選択になります。
どうでしょうか、今回のコラム「亡くなった人の借金の免除は相続放棄と自己破産のどっちがいい？」のテーマの解説は以上になります。
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カワウソ竹千代当事務所は自己破産の手続きにも精通していますので、安心してご相談してください！
久我山左近それでは、司法書士の久我山左近でした！
